股関節について
こんにちは。Emiです。
今回は、
歩く・座る・しゃがむなど、日常生活の多くの動作に関わる重要な関節である
《股関節》についてお話ししていきます。
1. 股関節の特徴
股関節は、
・骨盤のくぼみ《寛骨臼》 に
・太ももの骨《大腿骨頭》 が
はまり込む
《ボールとお椀》のような構造をしています。
この構造により、
・高い可動性(前後・左右・回旋など多方向に動ける)
・高い安定性(深くはまり込んで安定する)
があります。

2. 股関節を支える《インナーマッスル》と《靭帯》
2-1 インナーマッスル(深層筋)
以下の3つの筋肉が、股関節の安定と滑らかな動きを支えています。
・腸腰筋
・小殿筋
・深層外旋六筋
(梨状筋、内閉鎖筋、上双子筋、下双子筋、大腿方形筋、外閉鎖筋)
これらの筋が適切に働くことで、
・関節がぶれずに
・力を効率よく伝えられる
ことが可能になります。



2-2 靭帯
股関節の主要な靭帯は、以下の3つになります。
・腸骨大腿靭帯
・恥骨大腿靭帯
・坐骨大腿靭帯
これらが脱臼やズレを防ぎ、安定性を高めています。
3. アウターマッスル
・大殿筋
・ハムストリングス(大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋)
・大腿四頭筋(大腿直筋、外側広筋、中間広筋、内側広筋)
などのアウターマッスルは、立ち上がりや歩行などで、大きな力を生み出す役割があります。
しかし、インナーマッスルがうまく使えないままアウターマッスルに頼りすぎると
姿勢の崩れや痛みの原因になるため、両者のバランスと協調性が大切になります。



4. 股関節が機能するとは?
股関節が機能するとは、単に《動く》だけでなく
・連動性
・安定性
が備わっている状態を指します。
・骨盤や体幹と連動し
・周囲の筋肉と協調しながら
・安定した可動ができる
このような状態では、
・力が効率的に伝わり
・姿勢や動作が安定し
・膝や腰への負担も軽減され
・全身のパフォーマンス向上
・痛みの予防
に繋がります。
5. 骨盤大腿リズムとは?
股関節を屈曲(脚を上げる)するとき、骨盤が自然に後傾する協調的な動きのことをいいます。
つまり
骨盤と股関節は、連動して動いています。
6. 骨盤の傾きと筋肉の関係
■正常な骨盤位置の場合
腸腰筋が主に働き、股関節の屈曲をスムーズに行います。
■骨盤後傾が強い場合
大腿直筋が過剰に働き、腸腰筋の働きが抑えられます。
大腿直筋は多関節筋で、過活動になると、さらに骨盤を後傾させる悪循環を生み
股関節の不安定性や鼠径部の痛みに繋がることがあります。
◆膝主導の姿勢
大腿四頭筋が主に働く
□骨盤後傾の影響
骨盤が後傾しすぎると
大腿骨頭が寛骨臼に収まりにくくなり、股関節の不安定性を招きます。
□そのため、股関節疾患では
骨盤を前傾させて被覆を高めて安定性を補おうとする代償動作が見られることがあります。
これらの代償動作は、
一時的には有効ですが
長期的には反り腰や腰痛の原因となることがあるため
必要に応じて《機能的な動きの再教育》が重要になります。
7. 股関節が全身に与える影響
◆膝への影響
股関節の可動性が低いと、膝がその動きを代償して
・膝痛
・変形性膝関節症
などのリスクが高まります。
つまり
股関節がスムーズに動くことで、膝への負担を軽減できます。
◆腰への影響
股関節が硬いと、腰椎がその動きを代償して
・反り腰
・慢性的な腰痛
の原因となることもあります。
つまり
股関節の柔軟性を保つことで、腰の負担も減らせます。
◆X脚・O脚との関連
股関節の《内旋》が強いと《X脚》傾向に
股関節の《外旋》が強いと《O脚》傾向に
つまり
股関節の可動域とコントロールを整えることで、脚のゆがみの改善も期待できます。
8. 股関節主導に
◆股関節主導の姿勢
腸腰筋が主に働く
そのため
股関節主導の姿勢に移行することで、姿勢の安定や歩き方の質が向上します。
9. まとめ
股関節がうまく機能することで、
・膝や腰の負担が軽減
・姿勢が安定
・背骨がしなやかに動く
・脚のゆがみ(X脚・O脚)の改善
・歩行もスムーズになる
など、全身の健康や動作に大きな影響を与えます。
良かったら参考にしてみてください(◕ᴗ◕✿)
Emi